歌集 星と砂漠

森まち子 著

「振動の鈍く伝はる寝台車星と砂漠にグラスをかかぐ」

寝台車の揺れ、夜の移動、遠い土地の空気。
著者は、そこで感じたことを語らず、その場にあった情景と動作だけを歌に残している。

『星と砂漠』に収められている短歌の多くは、このように同じ距離感で書かれている。
庭の花、朝の台所、洗濯物、季節の移ろい。日常の光景に、特別な意味づけを与えることはない。
そして、旅の歌も、日々の暮らしを詠んだ歌も、強く区別されることはない。
近い場所と遠い場所、日常と非日常とが、同じ調子で並んでいる。

「星」と「砂漠」という遠い言葉が、日々の時間と同じ調子で息づいている。
 
【著者プロフィール】

森まち子(もり・まちこ)

〔書籍情報〕
Kindle版
出版日:2026年1月20日
価格:500円(税込)
固定レイアウト型